SUMMER SONIC 2009 【TOKYO DAY 1】前代未聞のゲリラ豪雨で、ゴリラと命からがらSurvivalism 編

「サマソニでは雨は降らない。濡れない」というジンクスが思いっきりぶち破られた初日の金曜日。初の3日間開催で失敗は許されないゆえか、平日だというのに嫌がらせの如く豪華メンツをねじ込んできたので、必殺の夏休みを1日消化させて頂きましたよ。とはいえ、ウキウキの<フジロック>とは違い足取りは重く。誰かが「サマソニは“フェス”じゃなくて“スタンプラリー”だよ」と発言していたのだが、言い得て妙だと思う。充分通える距離なんで、連日、ホテルも漫喫もキャンプ・エリアも使用せず自宅から海浜幕張まで3往復したわけですが、疲労感がハンパじゃないっす・・・。それじゃあ、張り切ってレジュメしていくんだぜ(アーティスト名の配色が各ステージのカラー)。

Red Light Company
超高額な通し券を買ってやってるというのに、「リストバンド引き換えがマリンのみ」というファックな高待遇のお陰で、オープニング・アクトのボウディーズには当然間に合わず。まだ観たいアクトがいないとはいえ、1発目から微妙なバンドだなー。

School Of Seven Bells
美人姉妹シリーズその1。音が悪すぎて、あの幽玄なハーモニーは一切拝聴できませんでした。もちろん、前の方でその美貌は拝みましたけどね。<メタモ>でプレフューズ73と共演してくれたら良かったのに。というか、そろそろ<ソニック・ステージ>にもスクリーン設置しておくれー。

The Big Pink
音楽はもちろん、ヘア・スタイルもファッションもステージ構成も、徹底的な「美学」に拘り抜かれていました。ジザメリにエレクトニックな要素をプラスして、今風にした感じ。

Kyte
紛れもない「シガーロス・チルドレン」。去年親の方を観ているだけに、いまいち。

Girl Talk
<マウンテン・ステージ>のケイティ・ペリーが急遽キャンセルということで、渋々覗きに行ってみたものの、これが超楽しい。のっけからステージには現地調達のダンサーが数十名踊り狂い、グレッグ本人も機材の上に乗っかって煽りまくり。MJからオフスプからレッチリからラモーンズまでなんでもかんでもマッシュアップして、えげつないほどに盛り上げてくれました。

65daysofstatic
実は初見なのだが、日本での評価って過剰すぎないか? 良くも悪くも「モグワイの短縮版」といった音楽性で、特に惹かれるものはなし。

Phoenix
大本命のジェニーちゃんは・・・単独公演まで取っておくことにして、フレンチ・ロックのフェニックスへ。流石に巧いなー。なんでも、翌日の大阪はメンバーの体調不良により1曲でキャンセルとなってしまったようだが、後々のカサビアンといい、ホルモンといい、<マウンテン>には新型ウィルスが蔓延していたのでは・・・みんな大丈夫か? かつてはスタッフ弁当で大量の食中毒被害を出した同フェス、出演者にまで危害が及ぶようでは、存続も危ないのでは。

Mercury Rev
バックのシアトリカルな映像といい、美声コーラスワークといい、楽曲の再現度と構成力が完璧過ぎ。ちょっと眠かったけど、“The Dark is Rising”の壮大なオーケストレーションは舌を巻くほど素晴らしかった。

Datarock
実は、3年以上前に某クラブ・イベントのゲストとして来日したステージを観ているが、満を持してサマソニに登場。お馴染みの赤ジャージで暴れまくっていて、楽しそう。

Nine Inch Nails
<ソニック>のミューは完全に捨てて、本日絶対に見逃せないNINのためにいざマリンへ。「トリのマイケミを喰ってやるかんね! 後悔しても知らないかんね!」と主催者に息巻いていたというトレント・レズナー、有言実行。気合も気迫も体格(ゴリラ並み)も演奏も、もはや別次元。壮絶なんてもんじゃない。アリーナに降りて観ていたのだが、“March Of The Pigs”のモッシュに巻き込まれた後、“The Frail”の静謐なピアノ・ソロに召還されたように、突如雷を伴ったゲリラ豪雨が会場を襲う。最後の東京ライヴかもしれないし、このまま残っていたかったのはマウンテンマウンテンなのだが、この日は深夜まで残るつもりなのにカッパも着替えも持っていないので、初日から風邪をひいては敵わんということで、あえなくスタンド席へ退散。出口は当然すし詰め状態で、ただでさえ使えないスタッフも困惑気味。しかし、皮肉にもこの雷雨のシチューションが素晴らしいのなんのって、天候までも演出に変えてしまったネ申トレント。<フジロック'05>のファットボーイ・スリム級だったんじゃないか、あれは。“Head Like A Hole”が無かったのは残念だが、期待を裏切らないどころか、予想の遥か斜め上を行く現役っぷりに大満足。ラストの“Hurt”は雨よりも骨身に沁みた。

MOGWAI
長蛇の列のシャトル・バスに揺られつつ、全力ダッシュで<ソニック>へ戻る。年明けの単独は<リキッドルーム>を選択したため聴けなかった“Mogwai Fear Satan”が、3曲目で早々と披露されたと聞いて歯軋り。とはいえ、“Batcat”は相変わらず凄かったー。ただ残念だったのが、<ソニック>と<ダンス>が思いっきり隣同士のため、ソウル・ワックスの音が被りまくり・・・。なぜ休憩エリアを間に挟まない? クロークもメッセからは排除されていたり(しかも時間限定)、スタッフの質も最低のまんまだし、10年もやっているというのに退化してどーすんだ。演奏終了後にすかさず出てくる知ったかぶりのクソ司会者どもも、余韻ぶちこわし。ちょっとは空気読めよ。やはり、モグたんは<フジ>か単独で観たいです。

Aphex Twin
緑色のカタカナ電子文字が、謎の警告メッセージを刻んでスタート。巨大な3面スクリーンの中央ブースに、リチャード本人がちゃんと姿を見せただけで安堵。トロフィーとか食器とか、意味不明のアイテムをエフェクトしまくっていた奇天烈VJをものともせず、意外にも歌モノや、ヒップホップ、ドリルンベース、自身の“Window Licker”に、レーベル・メイトのスクエアプッシャーまで、何でもありのごった煮ミックス。踊れそうで踊れない禁欲的な変態サウンドに棒立ちのオーディエンス多数だが、無理もない。お馴染みの、リチャのあの「不気味スマイル」が投影された時はみんな大喜びだったが、終盤の屠殺映像→事故映像→死体解剖映像→スカト□映像のコンビネーションには、女子連中引きまくりで痛快。大いに笑う。11月の<WARP 20>で、クリス・カニンガムとコラボしてくれたら死ねるんだけどなー。

 

ところで、この2つのロゴって似てるよね。

MIDNIGHT SONIC


ゆらゆら帝国
この日の<ソニック>で一番音が良く反響していた気がする(単純に、帰った客が大勢いて空いたからというのもある)。“学校へ行ってきます”って、冷静に歌詞を聴くと面白いね。

TRICKY
まさかの<サマソニ>出演。以前、盟友のマッシヴ・アタックが出演しているとはいえ、なぜこのタイミングで? 悲しいほどにガラガラでした。本人は相変わらず裸体でタトゥーを見せびらかしていて、頑張っていましたがね。

THA BLUE HERB
ボスかっこいいー・・・けど、もう駄目だ、寝る。

Y.Sunahara
まりんの貴重なライヴ! でも、やっぱり駄目だ、寝る。

というわけで、深夜に食した玉子×2個入りのラーメンで体力が回復することもなかったので、始発で一度帰宅。ついつい某掲示板でNINの評判を覗いていたりしたら、あっという間にAM8:00になってしまったため、シャワーを浴びて土曜編へ続く(キートン山田風に)。

3 comments:

  1. いーなー
    オレも昨日幕張行ったけど完全にアウェイだったわー

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  2. ゆらゆらは確かにソニックでここまでの
    音聴かせられるんだって思った。
    人減ったからってのもあったのかな。
    結構今まで観た中でも良いアクトだったっす。

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  3. >>ノムラさん
    それなんてコミケ? スタジオには「けいおん」的な女子高生バンドが大量でハーレムなんですよね、わかります。

    >>abex twinさん
    深夜で眠くても、あれが野外ならもっと最高だったなー、ということでメタモにも期待。
    11月のエレグラはクリス先生の変態映像がばっちり拝めるはずなんで、是非お会いしましょうー。

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